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実績紹介

社会福祉法人 栄光福祉社

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認定こども園シャローム 創業者(お客さまの声)

額縁 社会福祉法人 栄光福祉社
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crack社の行うブランディングは、“自社の素晴らしさを、自覚しきってもらう”ところから始まります。 ブランディングとは、“企業の魅力や独自性が、外の世界に伝わっている状態”のこと。 そのためにはまず、“自分の会社の素晴らしさを、社員の皆さん自身が認識しきっている状態”が必要だと、crackは考えます。 そのために大切なのは、自分たちの行っている仕事が、 ① いかに社会に価値を発揮しているか ② いかに社会や関係者に、存在そのものを具体的に喜ばれているか この2点をしっかりと実感していただくことです。 この2点を可視化するため、crack社では「魅力発掘プロジェクト」と称し、お客様の顧客や提携先など“第三者の目線”を持つ関係者に丁寧な調査を行い、企業の社会的価値を、約100ページにわたって言語化しています。

PROJECT

プロジェクト概要

案件について
沖縄で二つの保育園を運営する、社会福祉法人栄光福祉会。
創業者の新垣美恵子さんは、40年以上にわたり「一人ひとりを尊ぶ保育」を続けてこられました。

2024年、先行園である、認定こども園シャロームでは時代に即した決断として“主体性を育む保育”の導入に、ふみ切ります。

一方で姉妹園である、めぐみ野保育園は、導入の価値が十分に伝わらず、
変化の必要性を感じながらも、決断には至っていなかったといいます。

プロジェクトでは、先行園が“主体性を育む保育”の中で、
同法人の理念をどう体現しているかを丁寧に言語化しました。
その共有をきっかけに、姉妹園の職員のあいだに「自分たちもこの価値を発揮したい」という思いが芽ばえ、園長もまた、大きな決断に向けて動きだしたそうです。

自らが生み出した理念が、次の世代の手で新しい形へと広がっていく光景を前に、
創業者・新垣美恵子さんの心にも、大きな変化があったといいます。
業界40年にして迎えられた、その変化を、ご本人に振り返っていただきました。
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VOICE

お客様の声


「変化は、理念をこわすのではなく。理念を、より強くする。」

栄光福祉会 新垣美恵子理事 

Q1:栄光福祉会を立ち上げた当初の思いや、設立背景・地域のちがう2園を同一法人内で運営するうえで感じていた課題について、教えてください。

子どもたちが良い環境で育ってほしいという思いで始めました。
自分の立場はどうでもよくて、とにかく子どもたちのために、という気持ちでした。

シャロームと、めぐみ野は、同じ法人ではありますが、設立の背景も地域も違います。
お互いに、それぞれのやり方で頑張ってきたという感じですね。
両園の交流も、同じ法人なんですが、あまりなくて。
それぞれが、自分の園で精いっぱい、理念を守ってきました。

だからこそ、同じ法人の中で、変化をつなげるのは簡単ではありません。
新しい取り組み“主体性を育む保育”に関しては、先行園と後発園で、タイミングも考え方も違う。
どう橋をかけるか、そこがいちばんの課題でした。

外部調査の内容やワークショップでの職員の皆様のご意見を収集解析した100ページを越えるレポートの一部。
法人共通の特徴とそれぞれの園の独自性について。


Q2:現園長にシャロームを任せ、ご自身は姉妹園である、めぐみ野に移られて14年とのことですが、その間で、どのような変化を感じられましたか。

今回、研修で職員や保護者の声を聞く中で、
シャロームが取り入れた新しい“主体性を育む保育”の中にも、私の理念がまだ根底にあることがわかりました。
現園長にシャロームを任せて、私が離れてから14年になりますが、それを知り、
「まだ理念に基づく活動を、続けてくれていたんだ」という思いがありました。

保護者の方から、ふだん聞く機会のない私たちへの深い感謝や評価は、想像以上で。
理念の影響力は、自分が思っていた以上に強いと感じたのを覚えています。
理念は、むしろ次の世代が大事にして、形を変えながら育ててくれていたんですね。

自身達では気付けない、自分達の社会的価値の調査結果をcrackから受けて、感じたことや未来へのイメージを自分の言葉にするワークを実施。


Q3:プロジェクトを通して、どんな気づきや確信が生まれましたか。

「伝統を守ること」と「変える勇気」は両立できると思うようになりました。
時代に合わせて、保育のあり方を見直していく。
それもまた、理念を生かすことなんだと感じました。

実は、プロジェクトが終わったあと、職員たちに、大きな変化があったんです。

あのあと、姉妹園めぐみ野の園長、主任などが、シャロームの“主体性を育む保育”の成果に非常に興味をもち、うちのほうでもあのような価値発揮ができたらという流れができてきました。
それで今は、めぐみ野の職員たちが、シャロームに行き、“主体性を育む保育”を学んでいるんです。
実際に現場に入り、環境づくりや子どもの気持ちの受け止め方をみて、感じて学んでいます。
良いものは取り入れていこうという空気が、少しずつできてきました。

プロジェクト終了後のアンケート結果。
40年間紡がれてきた保育理念による、社会的な価値を外部インタビューの内容やワークショップでの意見交換により実感。


Q4:理念と変化について、どのようにお考えは変化されましたか。

私自身は、守るだけではなく、変えていくことの大切さを感じました。
時代によって変わる部分を、どう取り入れていくか。
それを一緒に考えていこうという姿勢に変わりました。

理念は固定された形ではなく、生き続けるもの。
次の世代に渡していくことで、もっと豊かになっていく。

そんなふうに思えるようになりました。

今回、理念は確かに受け継がれていると確認できました。
今は、今まで以上に、安心して任せられる気持ちです。
安心して引退できる、そう思っています。

創業者が伝え、大切にしてきた保育理念が、保育士たちの行動に影響を与えたエピソードを付箋に書き出す。
日々の保育を振り返ることで、理念が「風土として受け継がれている」ことをワークによって可視化、言語化していきます。


Q5:プロジェクトを通して、職員の成長など意外な成果はありましたか。

ありましたね。
ある新人保育士さんは、今まで自分に自信がなかったんですが、
自分のコメントを取り上げてもらえたことで「肯定された」と感じたようです。
それが自信につながったようで、プロジェクト後、より仕事にもやる気が出てきたように見受けられます。

それから、別の男性保育士さん。
彼は2年間、コミュニケーション、特に保護者対応にむずかしさを抱えていたんです。
私たちは、成長を信じて寄り添ってきました。
そんな彼が、研修で自分の意見を発言するようになって、それをみんなで褒めたことで、少しずつ自信がついたみたいです。
今では、通常業務で、コミュニケーションがとても上手になりました。

新人の方を中心に
「理念が日常業務に表れていたエピソード」を共有し合うワークを実施。
日常業務の中で自分たちが行ってきた「理念の体現」を付箋に書き出し、それらが周りにどう伝わっていたのか?という観点でフィードバックをしあう時間。企業理念の体現が、自分の意外に気付けていない部分で、周りに好影響や好印象を与えていたのだと実感できる時間の創出となった。

このプロジェクトは、幹部職員だけでなく、
臨時職員や若い保育士さんなど、いろんな立場の人にも受けてほしいと思います。
自分たちのやっていることを見つめ直し、自信を持てるきっかけになるからです。


Q6:このプロジェクトを終えて、crackチームに伝えたいことはありますか。

皆さんと関わって、自分の歩んできた道を改めて振り返ることができました。
いつも悪い面ばかりを考えてしまうのですが、良い面や価値のあるものを受け止める大切さを教えてもらったように思います。

みなさんのお仕事は、とても素晴らしいお仕事だと思います。
まるで、自己肯定感を高めていただけるカウンセリングのようでした。
振り返るのは大変だけれど、その価値を実感できる時間でした。
感謝しています。

組織内において、知らずに理念を体現していたという部分が大いにあったという点を理解し合うことで、企業理念と自分達の日常(保育)は、想いや行動として意外と繋がっていたのだという実感を深めるワーク。
その上で、創業者の理念を今までに無い深さと角度で伝えられる機会を作ったことで、今までは難しかった「理念を、業務に関わる上でも共通言語として皆が扱えるようになった」という素晴らしい着地に発展した時間。


Project Members(crack)
大野 陣 片平 優 豊福 竜大 合羽井太一 吉井 七実 工藤大輝

床

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