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理念浸透とは?採用ブランディングで注目される理由を、独自目線で解説
理念浸透とは何か?
理念浸透(りねんしんとう)とは、
企業や組織が掲げている理念・価値観が、
- 社員一人ひとりの判断や行動に反映され
- 日常業務の中で「使われている状態」になること
を指します。
単に
- 理念を掲示している
- 朝礼で読み上げている
といった状態は、理念浸透とは呼びません。
なぜ採用ブランディングで「理念浸透」が重要なのか?
近年、採用ブランディングの分野では
「何をしている会社か」よりも
「どんな価値観で仕事をしているか」
が重視されるようになっています。
求職者は、次のような点を見ています。
- この会社は、何を大切にしているのか
- 自分は、その価値観に共感できるか
- 日々の仕事で、その理念は本当に生きているのか
ここで重要になるのが、理念浸透です。
理念が現場で実践されていないと、
- 採用サイトの言葉が抽象的になる
- 社員の声に一貫性がなくなる
- 「実態が見えない会社」に映ってしまう
という課題が起こります。
理念浸透が進まない組織にありがちな状態
理念浸透が進まない組織には、次のような傾向があります。
- 理念は理解しているが、どう行動に落とすか分からない
- 拠点や部署ごとに解釈がバラバラ
- 忙しくて、振り返る時間がない
- 理念は「守るもの」で、更新する発想がない
これは、理念が弱いからではありません。
理念が長年大切にされてきた組織ほど起きやすい現象でもあります。
理念浸透を進める実践的な方法
理念浸透を進める上で重要なのは、
新しい言葉を作ることではありません。
ポイントは次の3つです。
- 日常業務の中にある「理念体現エピソード」を拾う
- それが「どの理念につながっているのか」を言語化する
- 職員同士で共有し、共通言語にする
このプロセスを通じて、
- 自分たちの仕事への誇り
- 組織としての一体感
- 採用時に語れるリアルな言葉
が自然と育っていきます。
理念浸透は「採用力の土台」になる
理念浸透が進んだ組織では、
- 社員が自社の魅力を自分の言葉で語れる
- 求職者に「ここで働く意味」が伝わる
- 入社後のギャップが減り、定着率が高まる
といった変化が起こります。つまり理念浸透は、
採用ブランディングの表面的な施策(デザイン・コピー)の前に行う、最も重要な土台づくりなのです。
実際にこの手法を取り入れた成功事例
理念浸透を「研修」や「押しつけ」ではなく、
現場の実践を丁寧に言語化するプロセスとして行った事例があります。
沖縄で複数の保育園を運営する社会福祉法人では、
- 第三者へのインタビュー
- 職員参加型のワークショップ
- 日常業務のエピソード共有
を通じて、
長年受け継がれてきた理念が、
「次の世代へと自然につながる形」で可視化されていきました。
その結果、
組織内の納得感が高まり、
採用や人材育成にも前向きな変化が生まれています。
▶︎ 実際のプロジェクト事例はこちら
【執筆】大野 陣(Jin Ono)/代表取締役
大野のブランディングの核にあるのは、
「誰も喜ばない常識にヒビを入れる」という一貫した思想である。
crack株式会社の代表として、国内初となる「企業の誇りをARTで象徴化する」Symboling(シンボリング) 事業を推進。世界中の芸術家約200名と連携しながら、企業が積み重ねてきた歴史や想い、誇りを“語るもの”ではなく、“象徴として立ち上がるもの”として大型ART作品に昇華している。
「常識が壊れた後に出来上がる世界が、真新しい事が重要」だと大野は考える。
見過ごされてきた価値に光を当て、企業と人が「自分たちの誇り」を取り戻すための表現を、今日も生み出し続けている。