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第三者視点による価値の可視化とは?採用ブランディングで注目される理由を解説
第三者視点による価値の可視化とは?
第三者視点による価値の可視化とは、
企業や組織が自分たちでは気づきにくい強みや価値を、
- 顧客
- 利用者
- 取引先
- 関係者
といった外部の視点から掘り起こし、
言葉として整理・共有する取り組みを指します。採用ブランディングや内部ブランディングの分野で、
近年とくに注目されている考え方です。
なぜ「第三者視点」が採用ブランディングに必要なのか?
多くの企業が、採用においてこんな悩みを抱えています。
- 良い仕事をしているはずなのに、うまく伝えられない
- 強みを聞かれても、ありきたりな言葉しか出てこない
- 他社との差別化ができない
その原因の多くは、
価値がないからではなく、
価値を“内側の目線”だけで見ているからです。日常になっている仕事ほど、
それがどれほど意味のあるものかに、
自分たちは気づきにくくなります。
内部視点だけでは、価値は見えにくい
組織の中にいると、次のような状態が起こりがちです。
- 当たり前にやっていることなので、特別だと思えない
- 苦労している部分ばかりが目につく
- 足りない点や改善点に意識が向きやすい
一方、外部の人たちは、
- 「そこがありがたい」
- 「そこに安心している」
- 「そこが他と違う」
と、まったく別のところに価値を感じています。
第三者視点とは、
その“ズレ”を言語化するための視点でもあります。
第三者視点で可視化される価値の例
第三者視点での調査やインタビューからは、
次のような価値が浮かび上がることがあります。
- 自分たちは意識していなかった対応が、高く評価されていた
- 理念だと思っていたものが、具体的な行動として伝わっていた
- 組織の文化や空気感が、安心感として受け取られていた
これらは、
社内アンケートだけではなかなか出てこない情報です。だからこそ、
採用ブランディングにおいて
第三者視点は非常に重要な役割を果たします。
第三者視点の価値可視化がもたらす変化
第三者の声を丁寧に整理し、共有すると、
組織の中には次のような変化が生まれます。
- 社員が「自分たちの仕事は意味がある」と実感できる
- 自社の強みを、自分の言葉で語れるようになる
- 採用で使える“リアルなエピソード”が増える
結果として、
- 採用での共感度が高まる
- 入社後のギャップが減る
- 定着や育成にも良い影響が出る
といった好循環が生まれていきます。
採用ブランディングにおける注意点
第三者視点を取り入れる際に大切なのは、
評価を集めること自体が目的にならないことです。
重要なのは、
- 良い・悪いを判断すること
ではなく - 自分たちの価値を、事実として受け取ること
第三者視点は、
組織を変えるための“評価”ではなく、
**組織を理解するための“鏡”**として使うことがポイントです。
実際にこの手法を取り入れた成功事例
沖縄で複数の保育園を運営する社会福祉法人では、
職員だけでなく、保護者や関係者への丁寧なインタビューを通じて、
- 自分たちが社会にどのような価値を発揮してきたのか
- どんな点が信頼され、喜ばれていたのか
を可視化していきました。
その結果、
職員の自己肯定感が高まり、
理念の理解や採用ブランディングにも
自然な変化が生まれています。
▶︎ 実際のプロジェクト事例はこちら
【執筆】豊福 竜大(Tatsuhiro Toyofuku)/執行役員
独自のブランディング手法を確立し、外部の声をもとに価値を再構築。理念をアートとして可視化することで、従業員満足度の向上と、離職率低下の支援を行う。自らがcrackの思想を体現し、その魅力を語ることで共感を生む。
理念を語ることで発注が生まれ、経営者が涙する現場を幾度も見届けてきた。
「自社を自慢できない社員をゼロにする」その精神を胸に、
チームと現場をつなぐディレクターとして、企業と人の“誇りの接続”を描き続けている。仲間からは“BIG BABY”と呼ばれ、その柔らかさと情熱が、組織に新しい風をもたらす。