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インナーブランディングとは?採用がうまくいく会社が必ずやっている“内側からのブランディング手法”
はじめに|採用ブランディングがうまくいかない本当の理由
「採用ブランディングに力を入れているのに、成果が出ない」
「ホームページもきれいにしたし、求人票も工夫している」
それでも、
- 応募が増えない
- 欲しい人材に響かない
- 入社後のミスマッチが起きる
そんな悩みを抱える企業は少なくありません。実はこの背景には、
インナーブランディングが抜け落ちている
という共通点があります。
インナーブランディングとは何か?
インナーブランディングとは、
社員一人ひとりが
- 自社の価値
- 自社の理念
- 自分の仕事の意味
を理解し、共感し、
自分の言葉で語れる状態をつくることです。
簡単に言えば、
「社員が、自分の会社をちゃんと誇れている状態をつくる」
これがインナーブランディングの本質です。
なぜ採用ブランディングにインナーブランディングが必要なのか
多くの企業は、
採用ブランディング=外向け施策
だと考えがちです。
- 採用サイトを作る
- 動画を制作する
- SNSで発信する
しかし、ここで一つ重要な事実があります。
求職者は、
企業の「公式メッセージ」より
「社員の空気感」を敏感に感じ取っている
社員が誇っていない会社を、
外から魅力的に見せることはできません。
つまり、
- インナーブランディングが弱い
→ 採用ブランディングも弱くなる
という関係があるのです。
インナーブランディングができていない会社の特徴
以下に当てはまるものがあれば、要注意です。
- 理念はあるが、現場では話題にならない
- 社員が自社の仕事を説明するとき、作業内容しか出てこない
- 「うちは地味だから」という言葉が社内で普通に使われている
- 採用面接で、社員が会社の魅力をうまく語れない
これは、社員が悪いのではありません。
価値を実感する機会が、用意されていないだけです。
インナーブランディングで行う代表的な施策
インナーブランディングは、
スローガンを配ることではありません。
代表的な施策には、次のようなものがあります。
1. 第三者視点での価値発掘
- 顧客
- 協力会社
- 関係者
から見た「自社の価値」を掘り起こす。
2. 社会的価値の言語化
- 自分たちの仕事が
誰のどんな役に立っているのかを明確にする。
3. 理念や歴史の体感化
- 抽象的な理念を
絵・象徴・ストーリーとして可視化する。
4. 社内ワークショップ
- 社員自身が語り、参加するプロセスをつくる。
インナーブランディングが機能すると何が変わるのか
インナーブランディングが進むと、
企業の中で次の変化が起きます。
- 社員の表情が変わる
- 会話が増える
- 自分の仕事を前向きに語るようになる
- 理念が判断基準として使われる
そしてその変化は、
採用にも確実に波及します。
- 面接時の空気が変わる
- 社員の言葉がリアルになる
- 「ここで働きたい」と感じる人が増える
インナーブランディングは「コスト」ではなく「土台」
インナーブランディングは、
短期的な施策ではありません。
しかし、
- 採用のミスマッチ減少
- 定着率向上
- 社員エンゲージメント向上
といった形で、
中長期的に確実なリターンを生みます。
採用ブランディングを本気で成功させたいなら、
まず整えるべきは内側なのです。
実際にこの手法を取り入れた成功事例
インナーブランディングを起点に、
- 社員の誇りを育て
- 理念を体感できる形に変え
- 採用や組織の空気を変えていった
企業の実例があります。製造業・中小企業が抱えがちな課題に真正面から向き合い、
内側から変化を生み出したプロセスを、
以下の事例で詳しくご紹介しています。
▶︎ 実際にこの手法を取り入れた成功事例はこちら
【執筆】豊福 竜大(Tatsuhiro Toyofuku)/執行役員
外資系大手製薬企業に12年間勤務。採用ブランディングと人材育成に尽力すべく、crackに参画。 保育業界における生成AI活用とインナーブランディングプロジェクトを統括し、 認定こども園協会・東京都民間保育協会等での講演やコラム執筆を通じて、現場発のDXと理念の再構築を推進している。 東京都民間保育協会は約2000法人が加盟する都内最大級の保育団体であり、豊福によるDX講演は毎回好評で、3分で30席が完売するほどの人気を誇る。