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従業員満足度とは?採用がうまくいく会社が大切にしている“満足” の正体を再定義
はじめに|従業員満足度を高めれば、採用はうまくいく?
「従業員満足度を高めましょう」
人事や経営の文脈で、よく聞く言葉です。
多くの企業がまず思い浮かべるのは、
- 給与水準
- 福利厚生
- 休日や制度
- 働きやすさ
もちろん、これらはとても重要です。
しかし、それだけを整えても、
- 採用が劇的に改善しない
- 若手が定着しない
- 社員がどこか元気がない
そんなケースは少なくありません。
なぜでしょうか。それは、
従業員満足度を「条件の話」だけで捉えてしまっているからです。
従業員満足度とは何か?
従業員満足度(Employee Satisfaction)とは、
社員が
- 自分の仕事
- 自分の会社
- 自分の居場所
に対して、どれだけ前向きな感情を持っているか、
という状態を指します。
重要なのは、
「不満が少ない」=「満足している」ではない
という点です。
本当の従業員満足度には、次の要素が含まれます。
- 自分の仕事に意味を感じられる
- 会社の方向性に納得している
- 自分が大切にされていると感じられる
- 誇りを持って人に話せる
これらが揃って、初めて
「この会社で働いていて良かった」
という感覚が生まれます。
なぜ従業員満足度が採用ブランディングに直結するのか
採用活動において、
求職者が最も気にしているものは何でしょうか。
それは、
「この会社で働いている人たちは、
本当にここで働くことを良いと思っているか」
です。
求職者は、
- 社員の表情
- 言葉の温度
- 面接時の空気感
から、従業員満足度を敏感に読み取ります。
どれだけ立派な採用サイトがあっても、
社員自身が満足していなければ、
その違和感は必ず伝わります。
つまり、
- 従業員満足度が高い
→ 採用ブランディングが強くなる
という関係があるのです。
従業員満足度が低い会社に見られるサイン
次のような状態が続いている場合、
従業員満足度は低下している可能性があります。
- 社員同士の会話が少ない
- 自社の話になるとトーンが下がる
- 「どうせ言っても変わらない」という空気がある
- 理念やビジョンが他人事になっている
- 仕事が「こなすもの」になっている
これらは、
社員の能力や意欲の問題ではありません。
意味づけと納得感が不足している
サインです。
従業員満足度を高めるために行われたアプローチ
今回の事例で特徴的だったのは、
従業員満足度を
「制度改善」ではなく
「意識と感情の変化」から捉えたことでした。
具体的には、
1. 仕事の社会的価値を再確認する
- 自分たちの仕事が
誰のどんな役に立っているのかを知る。
2. 第三者の声を通して自分たちを見る
- 顧客・協力会社の評価を共有する。
3. 理念や歴史を体感できる形にする
- 抽象的な理念を
絵・象徴・物語として可視化する。
4. 社員が参加し、語る場をつくる
- ワークショップを通じて
「自分も仲間だ」という感覚を育てる。
これらはすべて、
従業員満足度を内側から押し上げる施策です。
従業員満足度が高まったときに起きた変化
こうした取り組みを経て、
企業の中には次のような変化が生まれました。
- 社内の会話が増えた
- 表情が明るくなった
- 自分の仕事を前向きに語る社員が増えた
- 理念が行動や判断に使われるようになった
代表は、
「会社としてのポテンシャルが上がった」
と感じるようになります。従業員満足度は、
数字以上に“空気”として表れるものなのです。
従業員満足度は「採用コストを下げる投資」
従業員満足度が高まると、
- 離職率の低下
- 採用ミスマッチの減少
- 紹介採用の増加
といった効果が現れます。
つまり、
従業員満足度への取り組みは、採用コストを下げ、
採用力を底上げする投資
でもあります。
実際にこの考え方を取り入れた成功事例
従業員満足度を
「給与や制度」だけで捉えるのではなく、
- 誇り
- 意味
- 一体感
といった内面的な要素から見直すことで、
組織の空気と採用力を同時に高めた企業があります。その実際のプロセスと変化を、
以下の事例で詳しくご紹介しています。
▶︎ 実際にこの手法を取り入れた成功事例はこちら
【執筆】豊福 竜大(Tatsuhiro Toyofuku)/執行役員
独自のブランディング手法を確立し、外部の声をもとに価値を再構築。
理念をアートとして可視化することで、従業員満足度の向上と、離職率低下の支援を行う。
自らがcrackの思想を体現し、その魅力を語ることで共感を生む。
理念を語ることで発注が生まれ、経営者が涙する現場を幾度も見届けてきた。「自社を自慢できない社員をゼロにする」――その精神を胸に、
チームと現場をつなぐディレクターとして、企業と人の“誇りの接続”を描き続けている。
仲間からは“BIG BABY”と呼ばれ、その柔らかさと情熱が、組織に新しい風をもたらす。